Aries 3D-Matching
「Aries(アリエス)」シリーズとは
株式会社アストライア―・ソフトウェアの社名は、ギリシャ神話で正義を司る女神であるアストライアーが由来です。
当社は科学的な経営手法に基づき、正義公正に則った私心のない経営判断を行い、会社を成長させ、利他的精神を忘れず、すべての顧客、社会、社員の幸福を追及していきます。
その思想のもと、弊社製品シリーズに、12星座のうちの1つであるAries(アリエス)、牡羊座の名称を付けました。
「3DマッチングAI PLM」とは
自動車、電機電子などの製造業では、3次元CADシステムが広く普及し、設計データは3次元形状として保管されています。しかし、3次元データを扱うためのAIモデルがないのが現状です。
アストライアーソフトウエアは最新のCNN研究成果に基づき、世界で初めて3次元形状データの畳み込みに成功しました。
この技術により、2Dより情報量が多い3Dデータにより、より正確な形状のマッチングを行うことができます。
3次元でマッチングした結果を有効利用するためには、結果と既存の情報を紐づける必要があります。 そのためのPLM製品として、3Dマッチング可能なAIモデルを搭載した3DマッチングAI PLMを開発し、リリースしました。
ただし、お客様の方で既存のPLMをお持ちの場合は、マッチング結果とお客様所有の既存PLMの連携を行うことも可能です。
また、 3DマッチングAI PLMに搭載している3Dマッチング可能なAIモデルは、3次元AIモデルGeneratorで作成したAIモデルになります。
3次元AIモデルによるクラス分け(フィルター)・マッチング
3DマッチングAI PLMに搭載されている3次元AIモデルが、認識対象のオブジェクトをどのような方法で認識するかについてご説明します。
3次元AIモデルは、クラス分けとマッチングという2つの方法で対象物を認識します。
1.クラス分けとは、クラス別にラベリングされた3Dデータを学習したAIモデルが、指定された対象物がどのクラスに属するか、またそのクラスに属する確度を出すことをいいます。
2.マッチングとは、AIモデルが、指定された対象物と、学習した3Dデータの1つずつを、形状・寸法を含めてマッチングを行い、その違いを数値化して表すことをいう。
クラス階層について
3次元AIモデルでは、クラス分けとマッチングという2つの方法で対象物を認識します。
クラス分けを行うためには、3次元AIモデルに学習データとして、クラス分けをした学習データを用意する必要があります。
下記の図のように、Round Head Minus、Flat Head Minusのようなラベリングされたクラス別の学習データを用意する必要があります。
下記のようなフォルダー構成の学習データをご用意していただければ、弊社別製品の3次元AIモデルGeneratorによって、3次元AIモデルを作成できます。
クラス分け(フィルター)とは
クラス分けとは、クラス別にラベリングされた3Dデータを学習したAIモデルが、指定された対象物がどのクラスに属するか、またそのクラスに属する確度を出すことをいいます。
クラス分け(フィルター)ありマッチングとは
クラス分けありマッチングとは、指定されたクラス内の個々のボルトに対して、形状・寸法を含めたマッチングを行います。
通常は、クラス分け結果の上位のクラス内でマッチングを行うことになります。
クラス分け結果がRound Head Minusなので、そのクラス内で形状・寸法を含めてマッチングを行います。
クラス分け(フィルター)なしマッチングとは
クラス分けなしマッチングとは、事前にクラス分けを行わずに、全てのボルトの形状・寸法を含むマッチングを行います。
全全部のボルトと形状・寸法を含むマッチングを行います。
形状・寸法がマッチング度が高い別クラスのボルトを見つけることができます。
3DマッチングAI PLMのシステム構成
3DマッチングAI PLMのシステム構成についてご説明します。
お客様のご要望により、 3DマッチングAI PLMのシステム構成は柔軟に構成することができます。
主に、お客様が既存のPLMを持っていない・持っているによって異なりますので、この2つのケース別のシステム構成についてご説明します。
弊社PLMを利用される場合
3次元AIモデルの作成には、弊社製品の3次元AIモデルGeneratorを利用します。
御社所有のPLMを利用される場合
3次元AIモデルの作成には、弊社製品の3次元AIモデルGeneratorを利用します。
3DマッチングAI PLMのデータ構造
3DマッチングAI PLMのデータ構造についてご説明します。
お客様が既存のPLMを持っていない場合は、弊社のPLMをご利用していただくことになります。
その際には、 3DマッチングAIのクラス分け・マッチング結果と連動するためのデータを用意する必要があります。 そのデータの構造を、Boltを例にご説明します。
クラス分けの区分情報について
Boltを区分するための項目を決めます。
ここでは、ボルトヘッドの形状とボルト穴で区分することになります。
クラス・部品・サイズ別部品の情報について
Boltを管理する階層を決めます。クラス分け結果、マッチング結果とどのテーブルを連携させるかを決定します。
ここでは、クラス分け結果がクラスマスタ、マッチング結果がサイズ別部品マスタと連携させています。
また、クラス分け結果を使用せず、マッチング結果のみを使用することもできます。
クラス・部品・サイズ別部品の補足情報について
クラス、部品基本、サイズ別部品に付随するCAD情報、CAEシミュレーション結果などの情報があれば管理することもできます。
PLM情報管理機能
3DマッチングAI PLMには、大きく2つの機能がある。
対象物を識別するためのクラス分け・マッチング機能と、管理対象の情報を管理する情報管理機能の2つがります。
まずはPLM情報管理についてご説明します。
クラス情報検索
区分情報として設定した内容を組み合わせて作成したクラスの検索が行えます。
ここではボルトヘッドの形状とネジ穴の組合せでクラスを構成しています。
クラス検索結果の絞り込み、ソート、ページングなどが行えます。
クラス詳細画面
クラス情報検索結果やクラス分け結果から遷移する画面で、クラスの詳細情報を確認することができます。
画像・3Dデータや、付属情報も管理することができます。
クラスの一つ下の階層へたどることができます。
ここではクラスの下の部品へリンクをたどることができます。
部品詳細画面
クラス詳細画面やクラス分け・マッチング結果から遷移する画面で、部品の詳細情報を確認することができます。
画像・3Dデータや、付属情報も管理することができます。
部品の一つ下の階層へたどることができます。
ここでは部品の1つ下のサイズ部品詳細画面へリンクをたどることができます。
サイズ別部品詳細画面
部品詳細画面やクラス分け・マッチング結果から遷移する画面で、サイズ別部品の詳細情報を確認することができます。
画像・3Dデータや、付属情報も管理することができます。
補足情報
サイズ別部品詳細画面などでは、基本情報以外に、補足情報の管理も行えます。
仕入先の会社のWeb情報、CADファイルの保存先も管理できます。
また仕入先のWeb画面をオープンしたり、CADファイルをダウンロードさせることもできます。
CAEのシミュレーション結果を閲覧したりすることもできます。
3D Viewer(ビューア―)
サイズ別部品詳細画面などでは、3Dデータをブラウザ上のビューアーで、閲覧だけでなく、操作が行えます。
オブジェクトを移動・回転・拡大/縮小したりすることもできます。
軸、ワイヤーフレームなどを表示することもできます。
クラス分け・マッチング機能
3Dマッチング AI PLMのメイン機能であるクラス分け、マッチングの機能についてご説明します。
識別対象の選択について
製品のプロトタイプでは、弊社で用意したSampleデータ、スキャナでスキャンしたデータを識別対象として誤用いたしました。
通常は、利用者が識別対象の3Dデータをアップロードして識別対象を指定することになります。
メニューの3Dマッチングから、SampleデータまたはScanデータを選択すると、それぞれのデータが一覧で表示されます。
この中から、クラス分け・マッチングを行いたいものを選択してください。
3D Viewer(ビューア―)
選択したオブジェクトは3D Viewerで表示され、色々な操作が行えます。
クラス分け・マッチングの対象を選択すると、次にクラス分け・マッチングの方式を選択します。
選択したオブジェクトは3D Viewerで表示されます。
オブジェクトの移動・回転・拡大/縮小ができます。
さらに、カメラの切替え、軸・ワイヤーフレーム等の表示の切替えもできます。
また、ポップアップ画面で、拡大して表示も行えます。
クラス分け・マッチング方式の指定
〇ボルトヘッドによるクラス分け
・マッチングの前にクラス分けを行うか否かを指定します。
〇クラス分け結果の表示数
・3Dボルトヘッドフィルター有の場合のみ指定可能になります。
・クラス分け結果の上位何件までを表示するかを指定します。
〇マッチング結果の表示数
・マッチング結果の上位何件までを表示するかを指定します。
クラス分け有マッチング
ボルトヘッドによるクラス分けの有無は、先にクラス分けを行うかどうかを指定します。
有の場合は、上記の左図のように先にクラス分けを行い、そのクラス内でマッチングを行います。
3Dボルトヘッドフィルター有の場合は、クラス分け結果の表示数、マッチング結果の表示数を指定できます。
上記の右図では、共に3を設定しているため、分類確度が高い上位3件のクラス情報と、それぞれのクラス毎のマッチング上位3件のボルトが表示されます。
クラス分け無マッチング
ボルトヘッドによるクラス分けの有無は、先にクラス分けを行うかどうかを指定します。
無しの場合は、上記の左図のようにクラスの分類を行わず、全てのオブジェクトでマッチングを行います。
3Dボルトヘッドフィルター無の場合は、マッチング結果の表示数のみを指定できます。
上記の右図では、マッチング結果の表示数に4を設定しているため、全てのオブジェクト内でマッチングを行い、上位4件のボルトが表示されます。
PLM情報管理機能との連携 クラス情報
3Dボルトヘッドフィルター有の場合は、結果としてクラス情報が指定された件数分だけ表示されます。
クラス詳細画面へのリンクが表示され遷移できます。
PLM情報管理機能との連携 サイズ別部品情報
3Dボルトヘッドフィルター有無に関わらず、結果としてサイズ別の部品情報が指定された件数分だけ表示されます。
サイズ別部品情報は、部品詳細画面・サイズ別部品詳細が画面へのリンクが表示され、遷移できます。
また3D Viewerで表示されるため、移動、回転、拡大・縮小、ワイヤーフレームでの表示などが行えます。
その他
3DマッチングAI PLMのブラケット版
3DマッチングAI PLMでボルトを扱う例を中心で説明してきましたが、ブラケットなど他のものを対象にすることもできます。
そのため、お客様の環境に合わせて、柔軟なシステム構成に対応することが可能です。
下記にブラケット版の3DマッチングAI PLMの主な画面を示します。
ボルトと同様にマッチング、情報管理が行えます。
また、ブラケットのように、その形状面からクラス分けが難しい場合は、クラス分け無しのマッチングのみ行うようにすることができます。 また、その際はクラス情報登録も不要になります。
3DマッチングAI PLMの費用について
3DマッチングAI PLMは、お客様の環境に合わせて柔軟なシステム構成に対応することが可能です。初期投資を抑えるためのスモールスタートがしたいなどのご要望に柔軟に対応することが可能です。
3DマッチングAI搭載の3DマッチングAI PLMにご興味をお持ちいただけましたら、何なりとご質問ください。
お手数をおかけしますが、こちらのお問い合わせからよろしくお願いいたします。